前回、前々回紹介した、埼玉の変態本殿彫刻も見事でしたが、今回は奥まったところにある本殿ではなく、お賽銭箱が置いてある建物「拝殿」の彫刻についてです。
場所は青梅市にある住吉神社。映画「ちはやふる」の聖地らしいです。
拝殿を遠目から見ると、いっけんなんの変哲もないですが・・
八條八幡神社に比べ、曲線を多用した繊細な彫り込みの1895年製の本殿彫刻です。
賽銭箱の前まで来ると、どっしりと重厚な彫り込みの面構え。
ただ、本命はこちらではなく、「柱」です。上を向いてみると・・
この横にわたる柱は、「海老虹梁」というパーツで、たいていの神社だと、こんな感じです
たいていの神社の虹梁の時点で、すでに匠の技を感じるのですが、住吉神社の海老虹梁は限界まで透かし彫りをやっちゃってます。
造られたのは1820年ぐらいだそう。当時のヤバい人が彫ったんでしょうね。
柱ということなので、ある程度の強度が必要なのですが、この虹梁は本来の木の太さの半分くらい削っているので強度は期待できないです。
受けている柱がどっしりしているので、そちらで荷重を分散しているのかも。
なかなか青梅に行く機会はないとは思いますが、ちょっと人生に疲れたら行ってみてください。
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その2:大曽根八幡神社
その4:xxxx
『音楽とアートと神社』コラム