『目覚めに善悪もなく、ただ平行線をたどる』
語る時間や振り返る場所は必ずやってくる。それまで日常を淡々とこなす。
目の前の喧騒や隣で働くあの人の冗長的な話にも意味はやがて生まれる。騒がずともそれは血となり肉となる。奥ゆかしくあれ。損などさせるか。滴る汗は結びつき、強固な結晶となる。やがて岩は削られ鋭く尖る。
内から溢れる名の無き者は平等とはいかない。酷使するのだ。目覚めに善悪もなく、ただ平行線をたどる。言葉など如何様ともとれよう。不都合を隠蔽すれば甘酸っぱくひどく小さい。大きな身を齧るために。
(2019年1月7日 心象記より)