第14話

ハッピーバースデーにまつわる違和感

【どこかで拾ってきたケーキ/花束】

SNSで誕生日の人におめでとうコメントと共に「テンプレートのケーキや花束」の実写画像を添付する行為に違和感を感じる。これがイラストならLINEのスタンプにも近い感覚で理解出来るが、決してその人の為に作られた訳ではない実写画像には白々しさと距離感を感じる。「今日がアカウント作成※年記念日です!」メッセージに添えられる花と同じ他人行儀を感じる。ケーキの場合は食品サンプル、花束の場合は造花、と擬似的存在がすでにいるので余計な無機質さに感じる点もあるだろう。またデジタルコミュニケーションが身体に馴染んでない中高年の余計な足し算にも思える。祝福の裏で強引なやっつけ仕事は頂けない。

【誕生日だから音源聞いて】

音楽活動をしてる人が自身の誕生日当日に作品をリリースして、お祝いのおこぼれで多くの人に聞いてもらう作戦がこの世には存在する。「おめでとう代わりに聞いて下さい」と言われても、作品聞きたい人は大体誕生日おめでとうと思ってるが、誕生日おめでとうと思ってる人が必ずしも作品聞きたいとは思ってるかと言えば、そうではないはずだ。”それはそれ、これはこれ”やろ。一つの戦略だと思うけど、身近な人がやってると流石に「あ、うん」となるし、音楽活動してる同業者に対してその経路で聞かせるのどうなの?と感じる。例えば27歳のリアルみたいに半生だったりがコンセプトのものならまだしも、ごちゃ混ぜのアルバムでそれやっちゃうのは…。誕生日おめでとうとリリースおめでとうは異なる。

【My Birthday Book】

渡す相手の誕生日に合わせて366通りの本になっており、その日にまつわる情報や占いなどがまとめられたギフト商品だ。価格も660円とひたすらプレゼント選びに困った際の痒い所に手が届くアイテム。ちょっと露骨過ぎる気もする。観光地で売られるお土産の◯◯行ってきましたクッキーと同じくらい露骨だ。そして発売元がディアゴスティーニという点で何故か悔しくなった。

【記録係】
伊藤竣泰


『観察庁24時』

第13話:超空間ナイター プロ野球キング攻略本1997年

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