三回転とひとひねり

左から、ギター・よしださん、サポートドラム・しわかなこさん、ボーカル・みさきさん、ベース・じゅりあさん

『自分で決めたことをやりたい』
しなやかに回り続ける、三回転とひとひねりの意志

タイトル:きりかえガールズ

※本人達の楽曲を聞きながらインタビューを読めます

2008年に結成され、長崎を拠点に活動しているオルタナティブポップバンド、三回転とひとひねり。

ボーカル・みさきさんの澄んだ美しい歌声と、軽やかさの中に”ひとひねり”が加えられた癖になるバンドサウンドが、長崎を飛び越えて広く音楽ファンから愛されています。

また、彼らのライブを観たことがある方は分かるとおり、感情のノイズが除かれた演奏、ボーカルがセンターにいない立ち位置、朗読調のMCなど、ミステリアスな面も彼らの魅力です。

どのような経緯を経て三回転とひとひねりが結成され、今のスタイルが確立されたのか。そして、これからどのような方向へ回転していくのか。2019年4月12日、13日の東京2daysライブの折に、インタビューを敢行しました。

今回も12個の質問を用意し、彼らの素顔や歴史、そして感情の動きに迫りました。
更に、メンバーの皆様それぞれが影響を受けた『私を構成する9枚』をインタビューの終わりに掲載しています。

長年の三回転ファンの方はもちろん、今回この記事で初めて出会った方も、音源を流しながらぜひご一読ください。

『必要としてくれてるのかなって思って、むしろ辞めどきが分からないっていうのが今かな』

<インタビュー>

1.なぜ音楽をやっているのですか?

みさき:歌うのはすごく好きで。流れに身を任せていたら、最終形態がバンドだったっていう感じですね。

じゅりあ:ひとりで完結しなくてもよいから、、って(手元のメモに)書いてます(笑)お昼頃の私はそう書いてます。

よしだ:明日には意見が変わっているかもしれません(笑)

じゅりあ:ひとりでものを完成させるのが苦手で。かと言って、他の人と助け合うといったら嫌だけど(笑)。
自分が負うパートとしてベースという役割があるので、そこに集中できるからバンドをやっています。
他の表現だと、ひとりで全部しなきゃいけないから。

-原体験というか、「これを聴いて『音楽って良いな』と思った」とか、「気づいたら音楽をやっていた」というきっかけってあったりしますか?

みさき:気づいたらやってたわけではないですけど、私の場合だと、高校で合唱部をしてたあたりからですね。
ポップスを合唱でやってもあんまり面白くなくて、「ポップスをやるとしたらバンドとかの方が楽しいのかなぁ」とぼんやり頭の中で思ってたけど、でも、高校ではバンドは組まなかったんです。

大学に行って、何かしら、アカペラとかでも、何でもいいから同好会とかあれば入ろうかなーって思ってて。
でも、小さい大学だったのでそういうサークルがなかったんですよね。
だから、バンドしかないかなと思って、軽音部の門をじゅりあさんと一緒に叩きました。

じゅりあ:「軽音部入ろうよー」って誘いました。

みさき:そのときまではあんまりバンドっていうものは意識して聴いたことはないというか、音楽を聴いてきたとか、表現がどうとかは、あまり考えたことがなかったですね。

じゅりあ:よしださんは?

よしだ:なんでやっているかというのは、よく分からなくて。
むしろ反対に、やめどきが分からない。でも全然楽しいことばかりではなくて。
音楽を辞めたくなることもあるんですけど、結局、自分から音楽がなくなったら何が残るのかと言うと、何もないかなぁと思うんですよね。

みさき:できない理由がなくなったというか。
大学だったら、卒業したら終わりってなるけど、社会人になったら、こういう理由があって就職するからやめますとか、そういうこともなく、特にそんな大きな問題、バンドをやるにあたって大きな問題っていうのがなくなっていくのかなって思います。

よしだ:なんか、「音楽が全てだ」って言いたいけど、そうじゃない。多分なくても生きていけるんでしょうけど。
でも、何が残るかっていうと、何も残らない。じゃあやろうかって。

で、辞めようかなって思ったら、ありがたいことに(音楽ができる)話があったりして。
必要としてくれてるのかなって思って、むしろ辞めどきが分からないっていうのが今かなと思いますね。

もし、違う表現とか、もっと違うことで貢献できるなら、それはそれで音楽を辞めるのかもしれないなっていうのはありますね。

-そのベースにある、誰かに貢献したり必要とされるという点が、音楽をやるモチベーションとして一番大きいですか?

よしだ:そうですね。やっぱり、恥ずかしいですけど、生きてるっていうのは必要とされたい欲求があるからですね。

じゅりあ:少しでも聴いてくれる人がいるならば…!

よしだ:少ないですけど、ほんとに聴いてくれる人がいるから。

お二人(聞き手のobjective-Saw、246)も音楽をやってるじゃないですか?
誰も聴いてくれない、誰もいないって、寂しいじゃないですか?
でも、音楽活動って個々の戦いじゃないですか。難しいんですよね。

-三回転とひとひねりさんの結成の経緯は、どんな流れだったんですか?

よしだ:僕が最初にバンドをやりたくて、「誰かいない?」って友達に頼んだら、しげる(前ドラマーのくさみざわしげるさん)が出てきたんですよ。
二人で集まって、その後「ベースいない?」ってなってじゅりあちゃんが来て。
「ボーカルいない?」ってなったときに違う子が入ったんですけど、来なかったんだよね?初回の練習に。

じゅりあ:そうでしたっけ?

よしだ:たぶん、〇〇ちゃんだったよ。最初。

じゅりあ:最初3人でスタジオに入ってませんでした?

よしだ:〇〇ちゃんを入れようとしてたんだけど、来なかったんだと思うよ。

じゅりあ:そのとき私まだいなかったかも。

よしだ:だから、呼んで呼んで集まった感じでしたね。「誰かこのパートできる人いない?」って。

じゅりあ:それで、三回転ができる前に、私はよしだとも、みさきともそれぞれ別のバンドを組んでいたんですよ。
ですけど、みさきを紹介したくなかったんですよ(笑)
みんなに見せない!って(笑)


ベース・じゅりあさん

みさき:なんで私をそんな大事にしてくれるの(笑)

よしだ:で、しわちゃんは3代目のドラマーなんですよね。

じゅりあ:遠距離バンドに限界が来て(笑)

よしだ:まぁー、そうね。

じゅりあ:それで、なんだかんだでサポートドラマーを入れようってなって。
ポールさん(2代目ドラマー)が入り、今はしわちゃんに叩いてもらっております。

-しわさんも長崎のバンド界隈で知り合ったんですか?

よしだ:僕が主催のイベントをやっていて。
三回転のドラマー候補は何人かいて、「どう?やってみない?」って聞いたんですけど、「ちょっとなぁ」って断られて。

「他に誰かいたっけ?」って自分のイベントに出てる人を思い返してみたんです。
アコースティックのイベントだから、パーカッションとかカホンを叩いていた子を思い出して。「あの子(しわさん)、しっかり叩いてたなぁ」って、しっかりって言ったら失礼だけど(笑)
ちょっとしわちゃんを呼んでみようってなって。

しわちゃんは他のバンドでもドラムを叩いていて、見た目にも、ゴリゴリのマッスルなドラマーは違うかな、草食系がいいなってフワッと思ってて。
そしたら女の子がいいかな、という結論に至りました。

じゅりあ:突然マッスルドラマーが加入してもそれはそれで面白い(笑)

よしだ:(しわさんに)なんで音楽やってんの?って。

しわ:そんな、語れないです(笑)

よしだ:そうだよね、二十歳で語れたらすごい(笑)

しわ:好きだから、でしかないです。

-ドラムはどれくらいの期間やられているんですか?

しわ:最初は中学2年くらいから、吹奏楽部に入って、パーカッションやドラムをしていました。
高校の部活は音楽関係じゃなかったんですけど、中学のときにドラムしてたから、友達に高校の最初の文化祭でバンドしようって誘われて。

最初は「文化祭バンド」みたいな感じだったんですけど、ふつうにライブハウスとかでも演奏するようになって。
今も解散はしてないんですけど、それぞれ大学が別々なこともあって集まりにくくなってきたので。

今は長崎で大学の軽音サークルに入ってて。ライブでよしださんたちと知り合って、今に至ります。

-部活で吹奏楽を選んだきっかけはありましたか?

しわ:最初は違ったんですよ。テニス部に入ってたんですけど、辞めて、中2のときにどうしようかなって思って。
音楽はずっとピアノを習ってて。そしたら吹奏楽部の友達から、「入りなよ」って誘われたのがきっかけでした。


サポートドラム・しわさん

『みさきの立ち位置がはしっこなのは、一番最初のライブからずっとですね』

2.創作の方法について教えて下さい

よしだ:僕の場合は、パソコンを開いてDAW※1の前に座るか、ギターを弾くか、運転中ですね。

※1 DAW・・・デジタル・オーディオ・ワークステーション(Digital Audio Workstation、略称DAW)。デジタルで音声の録音、編集、ミキシング、編曲など一連の作業が出来るように構成された一体型のシステムを指す。

ギターとDAWのときは、とりあえずやる、アウトプットしてみる。

で、車のときは、メロディ何かないかなって口ずさんでみるっていう感じですかね。

まぁ、僕は歌えないし、普段のメロディは池田さん※2がやってるんですが、とりあえず自分でもやってみるって感じですね。

※2 池田さん・・・ボーカル・みさきさんのこと。以下同様。

-よしださんがトラックを作って、それにみさきさんがメロディを付けているんですか?

よしだ:三回転の場合は、ギターのフレーズから考えますね。で、三回転のイメージに合っているかで考えてます。
でも最近、それをやりすぎて面白くないんじゃないかなと思って、Dinosaur Jr.みたいな曲やれないかなーって思ってる今です。

-歌詞は誰が書いているんですか?

よしだ:歌詞は、だいたい8割はじゅりあちゃん。

じゅりあ:最近は私が多いですね。

よしだ:前はしげるとじゅりあちゃんで半々だったんですけど。

池田さんに「そろそろ?」って言ったら「書きたくない」って言うから。

みさき:いつも元々自分が書いた詞の曲が嫌いになってしまって。。(笑)

よしだ:歌詞を書くのは前のドラマー(しげるさん)もあわせて、三者三様で割と世界観が違ってて、すごく僕は面白かったですね。

-それはリスナー目線でも面白いお話ですね。ところで、曲が始まる前のみさきさんの朗読はどなたが考えているんですか?

よしだ:じゅりあちゃんですね。

じゅりあ:元々はMCが恥ずかしいから。。
みさきがMCするのが恥ずかしいっていうよりは、結成当時はMCというもの自体が恥ずかしいものだと考えていて。
何言っても調子こいたバンドマンみたいに思われそうで(笑)

よしだ:難しいですよね、MCって。
朗読ももしかしたら寒いかもしれないじゃないですか?かといって、僕らはかっこよく言うのも寒い、と思ってて。

キャラではないし、っていうのがありますね。

じゅりあ:みさきも前にガンっていく感じじゃないし、誰もそうじゃないから。

一番最初のライブは確か、みさきが曲と曲の合間に本を読んでて、その流れで朗読を始めて。最初のドラマーがずっと朗読を書いていたんですけど、その後も朗読をやめたくなかったので、私が書いてます。

よしだ:最初、僕は普通のMCが良いと思ってたけど、3人がMCはああいう朗読の雰囲気が良いって言ってて、僕が感化されてっていう流れですね。

みさき:ライブをずっと通しで観るっていうのができなくて。
で、MCも面白かったら良いんですけど、あんまり面白くないことをダラダラ言ってると観るのが辛いし、「早く曲やってくれ」とか「早く終わってくれ」とか思ってしまうときもあるんですよね(笑)

だから、朗読形態にしてしまえば、セットリストとかじゃなくて、1つの劇を観るような形になって、あんまり見飽きないかなという風に思ったんです。

-昨日の新宿カールモールでのライブを観て思ったんですけど、ステージ上での立ち位置や向いている方向も全部考えているんですか?

みさき:私がとりあえず真ん中で歌いたくないっていう(笑)

-外から見て、皆さんの立ち位置がデザインされているみたいだなぁと思ったんです。

よしだ:じゅりあちゃんは前見たくないタイプで。僕はどっちでもいいんだけど。

じゅりあ:そういうわけじゃない(笑)

よしだ:そうなの?(笑)昨日は割と前向いてたか。

じゅりあ:なんか、ドラムの方を見てる方が安心できて。ドラムとみさきを同時に見るというか(笑)

-皆さんがそれぞれ安心できる方向を向いていたら、自然とあの形になっていたんでしょうか?

みさき:私が歌うぐらいしかやってないので、私をそんなにフロントマンとして見てほしくないというか。

よしだ:違うんだ、池田さん、それでもみんなこっち(ステージ上手を)向いてるから。池田さんの方向を(笑)

みさき:やっぱりフロントマンとして見てしまうんでしょうけど。(端にいても)私もパッと視線をあげたときは、みんなが見れるからちょうど良いというか。

-面白かったです。絵の構図みたいだなぁと思って。

よしだ:むしろ、後ろにスクリーンがあってくれた方が良いのかもしれないね。

じゅりあ:みさきの立ち位置がはしっこなのは、一番最初のライブからずっとですね。

みさき:真ん中やだなぁみたいな(笑)

じゅりあ:私が「はしっこがいいじゃん」って言ったのを覚えてる。そんなに真ん中が嫌ならって(笑)

よしだ:むしろ真ん中がスポンって空いてるからね、誰もいなくて(笑)


ギター・よしださん

-曲の合間のMCで朗読されていた本は、最初好きな本を持ってきて朗読されていたんですか?

みさき:一番初めは、初代ドラマーのしげるさんから「これを読んで」って本を渡されました。
「自分で好きな部分を読んで」って言われたから、すごくドキドキしました(笑)どこから読み始めたらいいんだろうって。

でも、さすがに毎回それはできないとなって。
しげるさんが朗読を書いてきて、「じゃあこういう感じで」っていう形態になりました。

-本は結構読まれるんですか?

じゅりあ:漫画は読んでます(笑)漫画を積むのが趣味。

みさき:音楽より読むのが好き。

よしだ:楽器弾くよりたぶん本読むほうが好きなんじゃない(笑)

じゅりあ:漫画の話しかしてない(笑)

-最近面白かった漫画はありますか?

じゅりあ:最近…そう言われると…(笑)

よしだ:積んでるだけだもんね(笑)

じゅりあ:ヤマシタトモコさんの『違国日記』※3ですね。主人公の女の子の親が死んでしまって、おばの家に居候するという話なのですが、良い漫画です。

※3 違国日記・・・祥伝社『FEEL YOUNG』で連載中。

-三回転さんが曲を作るときは、スタジオに入って作るんですか?

よしだ:一応アイデアは僕が持っていって、みんなでアレンジするという形ですね。
メロディもスタジオで付けていって、練り上げています。

-それから、歌詞を付けていくと流れですか?

よしだ:そうですね。僕らって、でも、難しいことを全然やってないし、やれないんですよね。
早弾きが弾けるわけでもないし。チョッパー付けられるわけでもないし。

ただ、凝っているといったら、構成は変にしてるんですよ。というのも、同じ流れで来たら飽きるだろうなって思ってて。

じゅりあ:客観的に考えると飽きるから。

よしだ:「次、こういう展開で来るんでしょ」ってなってたら「やっぱりね」って思ってほしくないっていうちょっとひねくれてる部分があるんですよね。

そこをなんか、構成もひねくれようという風に、やってるかな。

-それは「ひとひねり」っていうコンセプト的なものですか?

よしだ:そうですね。意識して考えてないけど、結果的にコンセプトになってるかも。

みさき:結果的に、そういうことなんだなって。

よしだ:でも、また逆に、狙い過ぎじゃないかなって思うところもある。
「どうせ、三回転はそういう構成でいくでしょ」と思われるのは、悔しいから、また何かないかなぁって考えますね。

じゅりあ:迷宮入り。。

-それは一生アップデートし続けるってことですよね。突き詰めたら。

よしだ:そうですね。課題というか。やっぱり、お腹いっぱいにさせたくないというか。
曲も、割とお腹いっぱいにさせるバンドっているじゃないですか。「またやんの!?」みたいな。「いやいや!」と思って。

だから、それがないように、曲数を少なめでやろうというのは思っています。
割と朗読も長いから。だから、ちょうど良くなるように気をつけて作ってるかなぁ。

『小学生のときに、YUIとレディー・ガガにハマってて』

3.好きなアーティスト、憧れのアーティストを教えて下さい

よしだ:いっぱいいますけど。。誰だろう。一番っていないですね。でも曲に関してはトム・ヨークかなぁ。
ギタリストで言ったら、The Smithsのジョニー・マーとか。

-ジョニー・マーは格好良いですよね。

よしだ:それと、The White Stripesのジャック・ホワイトとか。BECKもですね。

-よしださんがジョニー・マーを挙げられるのは、なんだか納得しました。

よしだ:でもですね、「よしだくんのギタープレイを聴いてたら、ジョニー・マー好きだと思った」って言われてからなんですよ。
そのときは意識して聴いてなかったんですよ。聴いてみたら、「あぁ、なるほど」と思って(笑)

-じゅりあさんは向井秀徳さんが好きと伺いましたが。

じゅりあ:もうバレてる(笑)向井さんは、隣にいるくらいの距離でお会いしたことがあって。

よしだ:ササクレフェス※4でね。

※4 ササクレフェス・・・三回転とひとひねりが所属するレーベル『術ノ穴』が主催するライブイベント。

-ZAZEN BOYSで出てたときですかね?

よしだ:そのときはKIMONOSでしたね。

-なるほどなるほど。

みさき:向井さん、写真で見たそのままでしたね。

じゅりあ:「見たことある人がいる!」って(笑)

-向井さんに関しては、NUMBER GIRLのときからファンだったんですか?

じゅりあ:ZAZEN BOYSが結成された頃に知りました。
まず、バンド名から気になって(笑)

よしだ:同じ歌詞を繰り返すし(笑)

じゅりあ:諸行無常なのに同じこと繰り返してる(笑)

-確かに(笑)

じゅりあ:バンド名を知って、気になっていたら、ラジオを聴いてたときにたまたまZAZENの曲がかかってて。『自問自答』かな?曲も、「何これ」ってなって(笑)

で、地元の何もないはずのCD屋になぜかZAZEN BOYSが置いてあって。奇跡的に(笑)
そこで買って、その後にNUMBER GIRLというバンドを組んでいたことを知りました。

後からNUMBER GIRLを聴いたから、「ZAZENはこんなに変なバンドなのに、NUMBER GIRLは結構普通のバンドだ」ってその当時は思ってしまって、よくわからなかったんですけど。
でも、結局NUMBER GIRLの方を長い時間聴いてしまってるかもしれません。

よしだ:活動再開のニュースで興奮してたもんね。

じゅりあ:周りから「じゅりあが思った以上に騒いでる」って言われた(笑)

-みさきさんは、好きなアーティストはいらっしゃいますか?

みさき:めっちゃ好きなアーティストってあまりいないんですけど、大貫妙子さんは、ボーカルをするようになってから、「似てる」と言われて聴くようになりました。

曲も、ちょっと変わっていて。フォークシンガーだけど、ひとひねりじゃないですけど面白いし、声もすごく好きですね。

あとは、男性として生まれ変わったら、細野晴臣さんみたいな声になりたいです。曲も好きですね。

-しわさんはいかがですか?

しわ:1つ「これが好き!」みたいなのがなくて。なんだろうな…めちゃめちゃ色々聴くんですね。
小学生のときに、YUIとレディー・ガガにハマってて。

よしだ:極端に違うなぁ(笑)

しわ:中学くらいからめっちゃバンド系をばーっと聴くようになって。
でも、バンド系って言っても、全然、こういう系っていうのもないし、邦楽も洋楽も聴きます。
洋楽の中でも、oasisとかも聴くし、AC/DCとかも聴くし。

一同:おぉーっ。

しわ:ほんとになんか、色んなところから色々聴いて。
だから、特に「この人が好き」っていうのはいないですね。

邦楽も、それこそONE OK ROCKのような最近のバンドも聴くし、NUMBER GIRLとかも聴いてたし、まとまりがないですね(笑)

『歌好きだしと思ってやってみたら、意外と合唱曲が面白かったんです』

4.音楽、創作、表現活動を始めるきっかけを教えて下さい

よしだ:僕の世代って、ビジュアル系バンドブームだったんですよ。やっぱり、バンドがめっちゃアツかった時代。
バンド数もすっごいいて。で、やっぱりそれに憧れて、っていうのが、始めるきっかけでしたね。

-例えば、GLAYやL’Arc〜en〜Cielですか?

よしだ:僕はLUNA SEAですね。SUGIZOさんが好きだったんです。
でも、今聴いたらINORANさんの方が好きなんですよね。

-それ、分かるかもしれません。よしださんがINORANさんの方がお好きだというのが。

よしだ:今はそうですね。

みさき:私は、合唱部からですね。
中学校のときにテニスをしてたんですけど、あんまり向いてないと思ったので、辞めて、やったことない合唱部やってみようと思って入ったんですけど。

周りからは、吹奏楽はまだ格好良いとか思われるんですけど、合唱部っていうと、ちょっと内気なイメージとか、歌ってる顔が…とかあったんですけど(笑)

そう思われながら、歌好きだしと思ってやってみたら、意外と合唱曲が面白かったんです。
コーラスの複雑さみたいなところが、けっこう不思議なものがあったりとか。
先生も割と変な人ばっかりで。すごく楽しくやれたんですね。

それで、とりあえず歌だけ続けようってなって。今もやってる感じですね。

-ハモりを歌ったりするのが楽しかったですか?

みさき:ハモりとか歌うの好きで、メインよりもハモる方が好きですね。
ライブではしわちゃんがハモりをやってくれてるけど、どっちかっていうと交代したいくらいの(笑)
だから、何人か私を引き連れて、ハモりをやりたいなと思うんですけど。

-じゅりあさんはいかがですか?

じゅりあ:バンドを始めたのは、好きなバンドのコピーをやりたかったからです。

ベースを選んだのは、友達がギターを弾いてて、みさきが歌えるという話だったので、一緒にカラオケに行ったら、「うまい!歌ってくれ!」ってなって。まずギターとボーカルがいたんですね。

それで、バンドするんだったらあとドラムとベースしかないとそのときは思ってたので。いきなり今からドラムをするのはちょっと、、と思って、ベースを始めてみようと思ったのがきっかけです。

-実際に始めてみて、ご自身に合ってるなっていう感触はありましたか?

じゅりあ:そうですね、ギターよりはベースで良かったなと思いますね。

支えられるような器でもないんですけど、ギターの方が細かいというか、器用そうなイメージがあって、私はそうではないので、ベースの方が合ってるなぁとは思いますね。

-しわさんは、中学の吹奏楽部からドラムを始めたんですよね?

しわ:はい。そこでパーカッションをやったのも、もっと遡るんですけど。
私が通ってた小学校が、5〜6年生にかけて全員ブラスバンド、鼓笛隊に入るという行事があったんです。
ブラスバンドのパート決めのときに、私の兄も同じ小学校でトランペットをやってたんですけど、吹くときに顔がプクーって真っ赤になってるのを見て、やだなぁって思って(笑)
それでパーカッションを選びました。

そしたらそれがどんどん中学に繋がって、バンドに繋がって、っていう。

じゅりあ:結果的に良かった(笑)


ボーカル・みさきさん

『準優勝が作られたのは特例だったらしいです』

5.創作活動はいつから始めたのでしょうか

-三回転とひとひねりの歴史をお伺いできればと思います。

じゅりあ:2008年、長崎にて結成です。

-結成の経緯は、はじめの方に話していただいた流れですかね?

よしだ:そうですね。それで、2013年に1stの『回覧盤』、2014年に2ndの『メルヘン巻』をリリースしました。

-術ノ穴※5に、最初デモテープを送られたんでしたっけ?

※5 術ノ穴・・・三回転とひとひねりが所属する音楽レーベル。

よしだ:そうですね。それも初代ドラマーが、「『術ノ穴』っていうレーベルが、コンピに参加するバンドを募集してるから、応募してみよう」と言って、応募したんです。
それで、応募した後かな?そのとき、Kussyさん※6から「アルバム出してみないか?」っていう連絡が来てたみたいで、そこからですね。

※6 Kussyさん・・・術ノ穴の主宰者。トラックメイカー/プロデューサーユニット『Fragment』で活動中。

じゅりあ:元々アルバムを作ろうとはしてて完成せず。

よしだ:そうだ、忘れてた。

じゅりあ:でも、結局術ノ穴からリリースさせてもらえることになって新たに録音を始めました。

-元々は、自主制作でやろうとされていたんですか?

よしだ:自主で2枚くらいシングルを出して、その後に術ノ穴から「CD出さないか?」という連絡が来て。そこからですね。

-ちょっと時期が前後してしまうかもしれないんですけど、SONYのコンテストの長崎大会で準優勝されたんですよね?

よしだ:「音たま」かな。

みさき:準優勝が、元々なかったんですよね。でも私たち向けに無理やり作ってくださって。

そもそも応募したけど、私がバンド以外にフラメンコをしてたので、フラメンコの最後の発表会があるからと、オーディションは辞退したんですけど。

ビデオ審査で、私たちがすごく変わったことをしてるから、オーディションが無しになって。

じゅりあ:シード権獲得、みたいな。

よしだ:僕らが応募した映像が面白かったから採用してくれたらしいです。
っていうのは、ライブのときにテレビを何台か置いて映像を流してたよね、確か。

みさき:1台だったかな?

よしだ:ブラウン管のね、確か。

じゅりあ:そうそう。重かった(笑)

よしだ:バンドの雰囲気は今と割と変わってなかったかもね。

じゅりあ:ただ単に変なことをしてるから、気になってくれたという感じでしたね(笑)

よしだ:審査員の方も言ってたもんね、終わった後に。
準優勝が作られたのは特例だったらしいです。

-それがいつ頃だったんですか?

よしだ:2010年、2011年とかかな?

-結成1,2年後くらいですかね?

よしだ:3年くらいですかね。でもオリジナル出してるから、、何の曲やってたんだろ。『視線』とかかな?

みさき:『三回転とひとひねりのテーマ』はできてた。『仮設5号機』もできてた。

よしだ:そんな感じかな?

-2枚目の『メルヘン巻』はけっこう立て続けにリリースされたんでしたっけ?

よしだ:そうですね。1年後ですもんね。

-ちなみに、次のリリースのご予定はありますか?

よしだ:ないですね(笑)

じゅりあ:したいですね。したいと言って3年くらい経ってますね(笑)

-新曲もいっぱい増えていますよね?

よしだ:そうですね、増えたし忘れたしっていうのもあるけど。
改めて聴いて、「やっぱり良くないね」ってやらなくなった曲もありますし。

-昨年東京に来られたときにアコースティック編成で演奏されていた『雨』や『神社』も新曲ですか?

よしだ:『神社』は一応アコースティック編成専用の曲です。

じゅりあ:『雨』は、CDに入ってないけど割と古い曲ですね。