第2話

ミテルだけ インタラクティブDVD
〜これであなたも人見知り卒業です〜


株式会社 エイベックス・ピクチャーズ
2008年5月

東京プリンとして活躍し、著作「実録 現役サラリーマン言い訳大全」も人気を呼んでいる伊藤洋介のプロデュースによる提案型DVD。出てくる人が、ただあなたを見てるだけ。時にはたしなめたり、聞き返したりしてくれる。目を合わせれば人見知り卒業!
キネマ旬報社データベースより


裏面ジャケット


本編より

今回は、BOOKOFFで見つけたこちらのオーパーツ的DVDを紹介する。
商品名やジャケット、紹介文から何やら革新的なDVDなのかと思いきや、蓋を開ければあらぬ方向へとぶっ飛んだ映像であった。まず紹介文で不足してる商品情報として、このDVDで見つめてくるのは全て女性で、ターゲットを人見知りの男性に絞っている。それも佇まいやバリエーションから、恐らくエイベックスのスクール生の人達がかき集められている。
また「時にはたしなめたり、聞き返してくれる」と謳っているが、いかんせんその「時には」が局所的すぎるのも問題。一人の女性が数分無言で見つめ続け、次の人に切り替わる直前に何か一言だけ放つのだが、初めて会う人に数分間黙ったんまんま見つめられたら誰でも人見知るだろう、ふつう。頷きもしないであんた…。
さらにその一言も喜怒哀楽のバリエーションがあり、数分の凝視に耐えた後にこちらを哀れめいた一言を放たれることもある。極端な例だと、画面に現れた瞬間からすでに最初から怒った表情の人もいる。ちなみに子供も登場するが、この企画趣旨に対する戸惑いを隠せておらず、終始目が泳いでる。このパートが一番辛い。


本編より

頷かないとも書いたが、このDVDのメインの問題点としては、登場する人たちが悪い意味で画面越しの鑑賞者を意識した視線になっていないところにある。グラビアアイドルのDVDで、こちらに水を掛けてくれるあの感じと真逆。こっちに水を掛けてこない。それどころか水鉄砲に海水を貯めては海に戻すを繰り返してるかのような表情をしてくる。
DVD内でこっちを見てくる女性も「何でここ見なきゃいけないんだろう?」って顔してるし、DVD見てるこっちも「俺は何でこの人にこんな表情で見られなきゃいけないんだろう?」と思ってしまう。互いが見つめる見つめられることに疑問に思ってしまう時点で、相互性は壊滅的、インタラクティブも何もない。
加えて延々凝視されるので割と体力を削られる。画面越しの人間に対する気疲れするなんて大変珍しい現象だ。この気疲れを、相互性、インタラクティブとでもいうのだろうか。この気疲れ疲労感をトレーニングの達成感に感じるとでも思ったか、エイベックス。


本編より

余談だがこの世では、SODクリエイトから視聴者が画面の前で一人性欲を満たすのを、女性が見てるだけの成人向け映像が発売されている。こっちならまだ目的、相手の意思が分かるから納得いく。こっちの方が幾分かインタラクティブだろう。
この「ミテルだけ インタラクティブDVD」を、可能な限り楽しむ方法としては、知り合いがこれを視聴してる様子を見ることか。散々絞り出してもこの方法しかない。この方法以外での視聴は推奨しない。


本編より

※公式HPにてサンプル動画が視聴可能
https://mv.avex.jp/miterudake/

【記録係】
伊藤晋毅


『観察庁24時』

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