茶封筒

左から、ベース・かずしげさん、ボーカル&ギター・らすてぃーさん、ドラム・のりおさん

タイトル:酢を飲めよ

※本人の楽曲を聴きながらインタビューを読めます

「高校時代までは『ハードロック、ヘヴィメタル以外は音楽じゃない』と思ってました」

3.好きなアーティスト、憧れのアーティストを教えて下さい

かずしげ:ベーシストとしては、エレキベースだと、海外では*モータウンのジェームス・ジェマーソン、ヴルフペックのジョー・ダート。
日本だと、L’Arc~en~Cielのtetsuya、元School Food Punishmentの山崎英明。
山崎さんは今、siraphとかいろんなバンドでサポートをやられていますね。

*モータウン・・・1959年にアメリカ・デトロイトで設立された黒人音楽レーベル。名前の由来は、自動車産業で知られるデトロイトの通称「Motor town」の略称。

ウッドベースだと、クリスチャン・マクブライドや、ジャズのビル・エヴァンス・トリオの初代ベーシストのスコット・ラファロ。1960年代のベーシストなんですけど、普通のベースラインじゃなくて、カウンターメロディ(対旋律、オブリガード)でベースラインを作っていて。

-お好きなベーシストがたくさんいるんですね!

かずしげ:そうですね。他だと、OKAMOTO’Sのハマ・オカモトも好きですね。彼もモータウンが好きなので。
リスナーとしてだったら、でんぱ組.incとか、ハロプロとか聴くんですけど。

-ベースを持つきっかけになったアーティストはいますか?

かずしげ:元々は、中学生のときにバンドでベースやってって頼まれたのがきっかけだったので、きっかけになったベーシストは特にいないですね。

-では、ベースを始めた後にいろいろ音楽を聴かれて、好きなベーシストが増えたんですね。

かずしげ:そうですね。

-らすてぃーさんはいかがですか?

らすてぃー:この人っていうのはなかなか思い浮かばないですね。結構多いですね。

かずしげ:らすてぃーさんはいろんなジャンルの音楽を聴いてますよね。

-初めて好きになったアーティストって覚えてらっしゃいますか?

らすてぃー:山下達郎ですかね。母が聴いてて。それと、毎回言ってるのはaikoですね。

ラジオっ子だったので、モータウンとか、ファンクも達郎さんのラジオで聴いてましたね。小学校に入る前後くらいから、The Metersとか知ってました。

かずしげ:ギターというよりは、ボーカルきっかけで聴いてたんですか?

らすてぃー:ベースも好きでしたね。マイケル・ジャクソンとか聴くと、やっぱりベースが前に出てるので。

かずしげ:それこそ、ジェームス・ジェマーソンがマイケルのバックで弾いてましたね。

-ちなみに、インタビューしてると「ラジオっ子だった」という方が結構多いんですよね。どういう番組がお好きでしたか?

らすてぃー:何でも聴いてましたね。時間帯によって、どういう曲が流れるか違ったりしてて。

例えば、夜中だと、ドナルド・フェイゲンとか*AORのスタイル・カウンシルが流れたり。

*AOR・・・アダルト・オリエンテッド・ロック。「洗練された、大人向けのロック」の意。

-ラジオのトークというよりは、流れてる音楽が好きでしたか?

らすてぃー:番組の構成のバランスが良かったですね。パーソナリティが話してるのを聴くのも好きだったし、流れてる曲も良くて、季節感もあるし。

人が起きてる時間帯はJ-POPがよく流れて、トレンドも分かるし。北海道のラジオ局の番組だったんですけど。

-北海道だと、AIR-G’の番組ですか?

らすてぃー:そうですね。あとは、NORTH WAVEとか。
そういえば、ラジオ番組に出演したこともありますね。コンビニの商品を紹介するっていうので。

-どういう経緯で出演されたのか気になります(笑)

らすてぃー:大学時代にバイトしてたコンビニの近くにラジオ局があったんですけど、なぜかバイト先の店がそのラジオ局と何か関係があったみたいで、新商品の紹介をするコーナーに出させてもらいました。

かずしげ:番組にハガキ出したりもしてますもんね。

-のりおさんは、影響を受けたアーティストはいますか?

のりお:音楽を聴き始めたきっかけは、BON JOVIでしたね。中学の修学旅行で友達が、BON JOVIの『CROSS ROAD』っていうベスト盤を聴いてて、それを聴かせてもらったら「なんだこれ!?」って衝撃を受けて。その衝撃は覚えてますね。それで、修学旅行から帰ってきた後にBON JOVIのCDを全部買って。

それと、「BURRN!」っていうメタル雑誌があるじゃないですか?「BURRN!」の編集部がやってたHeavy Metal Syndicateっていうラジオ番組を聴いたりして。

そこから、完全にハードロックとヘヴィメタルに傾倒しましたね。
高校時代までは「ハードロック、ヘヴィメタル以外は音楽じゃない」と思ってました(笑)

でも、大学に入学してからドラムを始めたんですけど、いざ始めたら「メタルってつまんねえな」って思って。

-心変わりが(笑)

のりお:そこからは、ポップスやジャズ、フュージョン、ソウル、ファンクといろんなジャンルを聴き始めました。
でもやっぱり、メタルに対するリスペクトは今でもありますね。

らすてぃー:でもつまんないんですよね?

のりお:「全部一緒じゃん!」って(笑)

「初めて作った曲・・・『ドップラー効果』っていう曲だったと思います」

4.音楽、創作、表現活動を始めたきっかけを教えて下さい

かずしげ:音楽を一番最初に始めたのは、小学5年生のときに、母親から勧められて入った学校のオーケストラですね。ビオラっていう楽器を始めて、高校までオーケストラをやってました。

-オーケストラからだったんですね。

かずしげ:ベース自体を始めたのは中学2年生のときでした。学校の英語の時間に、1人ずつ教室の前に出て何かのジェスチャーをやって「何をやってる人かを英語で当てる」っていうゲームがあって。僕は「ギタリスト」って書かれた紙を渡されたんですね。
そのとき、めっちゃエアギターを弾いたら、その1週間後くらいに、友達に「バンドやろうよ」って言われて。
それで、ベースをやることになりました。ちなみに、ギターはその時点で3人いたっていう(笑)
Hi-STANDARDやBRAHMAN、SNAIL RAMPとかをコピーしてました。

-ベースはメロコアバンドのコピーからだったんですね!少し意外でした。

かずしげ:あとは、ガガガSP、THE BLUE HEARTSとかのコピバンでしたね。
大学からジャズの部活に入って、ビッグバンドジャズを始めて、そこでウッドベースも弾き始めました。

-ウッドベースもやられていたんですか。

かずしげ:そうですね。ウッドベースはたまに茶封筒でも弾いています。

-では、音楽歴はかなり長くて、いろんな楽器も経験されているんですね。

らすてぃー:かずしげさん、ギターも弾きますもんね。

かずしげ:そう、一応ギターも弾きます。ギターが弾けたらベースも上手くなるんじゃないかっていう考えが、中学・高校の頃にあって。コードが押さえられるようにはなりました。

-らすてぃーさんは、ギターや曲作りを始めたのはいつ頃からだったんですか?

らすてぃー:きっかけは、姉がギターを持っていて。姉が5歳くらい上で…年齢は詳しくは把握してないんですけど(笑)それこそ、小学5年生くらいから、姉が使っていないギターをたまに弾いてて。
曲は小6くらいから作り始めてて、中学1年生のときに初めてバンドでギターを弾きました。

-早かったんですね!中1の時点で、オリジナル曲を作って演奏されていたんですか?

らすてぃー:そうですね。バンドをやろうと思ったのは…姉が持っていたギターのスコアブックを読んでたんですけど、姉が椎名林檎さんとかが好きで、でも椎名さんの曲のコードとか見ると難しいんですね。で、「めんどくさいなぁ」と思って、やめようとしたんですけど、でもoasisやNIRVANA、Foo Fightersの曲はコードが簡単で、弾いてましたね。
その頃は、モータウンの曲は演奏で何やってるか分かんないし、難しそうだなって思ってました。

-ちなみに、北海道のどの辺りのご出身ですか?

らすてぃー:札幌ですね。

-札幌は独特な音楽シーンがありますよね。

らすてぃー:そうですね。地元にいた頃はあんまり関わってなかったんですけど、周りにはそのシーンに出入りしてる人が結構いて。
同世代だと、Galileo Galileiや、カラスは真っ白とか。THE★米騒動もそうですね。

-錚々たる顔ぶれですね…!少し話が戻りますが、らすてぃーさんは曲作りやバンドを始めるのが早かったんですね。

らすてぃー:曲を作りたいなっていうのはずっと思ってましたね。当時書いてた歌詞を読み返すと、作風は今とあんまり変わんないですね。

-ちなみに、初めて作った曲って覚えていますか?

らすてぃー:初めて作った曲・・・「ドップラー効果」っていう曲だったと思います。

-いきなりインパクトが強いですね(笑)

かずしげ:「ドップラー効果」、デモ音源集に上がってますね。

らすてぃー:7thのコードが好きで…それがいわゆる7thコードだっていうのは当時は知らなかったんですけど、コードの響きで作ってましたね。

-のりおさんは、先ほど伺いましたが、大学入学後にドラムを始められたんですよね。

のりお:高校を卒業して、1年間浪人したんですけど、浪人中もやっぱりヘヴィメタラーでしたね(笑) 大学に入って、19歳のときにドラムを始めて。「大学入ったらドラムをやろう」っていうのは思ってたんですけど、大学で自分が入ったバンドサークルがとんでもないサークルで、頭のおかしい先輩ばっかりで(笑) そこでドラムにのめり込みましたね。
その後、大学の外でバンドをやろうってなって、同じサークルの奴らと、21歳くらいのときに活動を開始しました。

-所属されていたサークルは、ヘヴィメタル色が強かったんですか?

のりお:基本的にはメタルが好きな人達が半分で、残り半分はメタルが嫌いな人達で。

-そうだったんですか(笑)

のりお:メタラー達の勢いって、やっぱりすごくて。ライブになるとメタルの曲しか演奏しないし。ポップスやジャズが好きな人達もいるけど、メタルの勢いには勝てないっていう、そういうサークルでしたね。

-好きなジャンルが分かれていても、サークル内では共存していたんですね。

のりお:飲み会なのかな?飲み会があることで、共存してましたね(笑)人数は5,60人くらいいました。

-その後、大学卒業後もドラムを続けてらっしゃったんですね。

のりお:そのときは完全に、サークルの外でバンド活動をしてたんで、就活とか何一つせずに、バンドの道を歩んでましたね。

-その頃活動されていたのは、メタル系のバンドだったんですか?

のりお:いや、そのときは最初に組んだのが、青春パンクのバンドでしたね。そのバンドが解散して、その後はヘルプやサポートをいっぱいやってました。

-それを経て、間で4年くらいブランクがあったと先ほど仰っていましたよね。

のりお:結婚して、当時やってたバンドを抜けてから、「とりあえず1回くらい就職してみよう」と思って就職して。
でも結局、普通の仕事が合わなくて、ちょいちょい辞めたりして(笑)

今振り返ると、メタルのバンドは結局一度もやってないですね。コピーバンドはやってましたけど、本格的にメタルのバンドを組んで活動するっていうのはやってないです。
メタルのドラムって、ツインペダルがないとできないじゃないですか?あれがイヤなんですよ、ペダルが重いから(笑)

-確かに重そうですね(笑)

のりお:「ペダルが2個あるとちょっと重いな」と思って。

かずしげ:今も機材はあんまり持ち運ばないですよね。

のりお:そう、機材は持ってこない。

かずしげ:スネアのケースに荷物を入れて、かばん代わりに使ってますよね(笑)

「うちらって表現が音楽だけじゃない気もしていて」

5.今後の目標を教えてください

かずしげ:個人的な目標は、ベースを練習してもっと上手くなることですね。

-先ほども始めたきっかけなどを伺いましたが、ベース歴は長いですよね。

かずしげ:13歳から始めたので、18年ですね。

らすてぃー:目標は…「病気しない」ってことですね。

-「病気しない」は、他の方へのインタビューでも時々挙がりますね(笑) のりおさんはいかがですか?

のりお:「続ける」っていうことですかね。

かずしげ:禁酒じゃないんですか?

のりお:こないだ飲んじゃったしね(笑) 禁酒は、確かに目標の一つですね。禁酒というか断酒(笑)

-バンドとしての動きでは、下北沢のライブハウス・近松のサンプラー収録のコンテストで入賞されましたよね。おめでとうございます!


『CHIKAMATSU SAMPLER 2020』概要

かずしげ:ありがとうございます。

-全国流通になるんですか?

かずしげ:そうですね。全国のタワレコで配布されます。

らすてぃー:2019年のサンプラーは、僕がイラストを描きました。

らすてぃーさんがイラストを描かれた『CHIKAMATSU SAMPLER 2019』

かずしげ:ちなみに僕の地元の福島市はタワレコがなくて。郡山か仙台に行かないとないですね。

-僕の地元(香川県)もずっとタワレコなかったので、分かります。

のりお:うちの地元は宮崎県なんですけど、タワレコ潰れましたね。なんであったのかも分からないけど(笑)

かずしげ:茶封筒は、出身地はみんなバラバラですね。

-バンドとしての今後の目標や、リリースのご予定などはありますか?

らすてぃー:いろいろやりたいことはありますね。

のりお:とりあえず曲を作らないといけないなっていうのはあります。

かずしげ:今年はバンドで自主企画やりたいですね。ライブハウスとの共催イベントは今までにもあるんですけど。それと、大きなフェスにも出てみたいですね。

-ライブハウスのサーキットイベントには結構出演されていますよね?

かずしげ:去年から出るようになりましたね。今年も誘われているのがあって。

らすてぃー:サーキットイベントは楽しいですよね。

かずしげ:楽しいです。

のりお:あとは、今いるシーンからちょっと飛び抜けたいなっていうのも思っていますね。

らすてぃー:うちらって表現が音楽だけじゃない気もしていて。広い意味での「カルチャー」を作るとか。それと、海外にも行きたいですね。

良いですね!

かずしげ:「酢を飲めよ」のMVを撮ってくれた監督さんがフランス人だったんですけど、「酢を飲めよ」を聴いて「Psychedelic!」って言ってましたね。

らすてぃー:海外の人って、例えば「音楽は何が好きなの?」って聞いたら、何でそれを好きになったかとか、どういうところが好きかっていうのを説明できる人が多いんですよね。
そういうバックボーンのようなものが、うちらは結構あると言えばあるので。どういう音楽を聴いてきて、今どういう表現をしているかっていうのが。