タイトル:はとバス
『中学、高校の頃は、友達と遊んで、朝まで帰らないとかありましたね』
9.子供の頃のエピソードを教えて下さい
かずしげ:小学生の頃は、女の子みたいに育てられてましたね。靴はローファーで、かわいい服を着せられて。家に帰ったら、ずっとうさぎのぬいぐるみを抱いてましたね(笑)
-そこから、中学生になってメロコアバンドのベースを弾くように。
かずしげ:そうですね。中学生くらいになると、小学生までの感じに抵抗が出るようになってくるんですよね。
のりお:男の子になってくもんね。
かずしげ:中学、高校の頃は、友達と遊んで、朝まで帰らないとかありましたね。みんなで河原でギター弾いて遊んで、朝家に帰ってそのまま学校に行くっていうのが、よくありました。
-青春ですね!
のりお:その名残で、やっぱり寝なくなったんだね(笑)
-あんまり睡眠を取られないんですか?
かずしげ:あんまり寝ないですね。寝れるといいなくらいで。
らすてぃー:ほんとは寝たいけど、いろいろ作業とかやっちゃいますよね。
-らすてぃーさんはいかがですか?
らすてぃー:小さい頃は…ひとりでいるのが好きだったかもしれません。友達は多かったんで、友達といるのが好きなんだろうなって自分で思ってたんですけど、どっちでも良かったのかもしれないです(笑)
-大学を卒業されるまでは、札幌にいらっしゃったんですか?
らすてぃー:そうですね。働きながら、夜間の大学に行ってたんですけど、夜間っていう括りではなく大学を卒業できて。
-その後上京されたときは、音楽活動をするという目的が結構強かったですか?
らすてぃー:そうですね、音楽をやろうと思ってはいましたね。割とそのために出てきた感じですね。
-なるほどですね。ちなみに、小さい頃の夢って何かありましたか?
らすてぃー:サッカー選手とかでしたね。サッカーをずっとやってて。小5くらいから大学までやってましたね。
小学校では一番強いクラブチームにいたんですけど、中学校に入ると遠征費をだんだんCD買うのに使うようになって。
「行ってきます」って朝出かけて、CDショップに行って、セカンドストリートとか回って、時間を潰してましたね。
のりお:CDショップに遠征してたんだね。
らすてぃー:当時、500〜600枚くらいCD持ってましたね。
-その枚数はすごいですね!
かずしげ:自分も同じくらい持ってました。
らすてぃー:ベッドの下が棚になってたんですけど、棚にCDを収納してたら重くなって、だんだんベッドが低くなってましたね(笑)湿気もあると思うんですけど。
のりお:ハンモックみたいだね(笑)
-かずしげさんは、子どもの頃の夢ってありましたか?
かずしげ:子供の頃の夢は、おもちゃ屋さんでしたね。おもちゃ屋さんになったら、自分でおもちゃを作って売れるのかなって思ってました。
作るっていうと、小学生の頃は、武器を作って遊んでました。あと、休み時間に手裏剣を飛ばしたり。鉄でできてる手裏剣。
-鉄の手裏剣ですか!
かずしげ:休み時間に、木に向かって飛ばしてました。
-ちゃんとした手裏剣なんですね。
かずしげ:金物屋で売ってる手裏剣ですね(笑)
-のりおさんは、いかがですか?
のりお:うちは男3人兄弟なんですけど、家族が個性的で、お互いに誰も人の話を聞かないっていう。
-(笑)
のりお:1人1人が全員しゃべってて、みんながみんなうるさいから、自分はどちらかというと「俺は何も話さなくてもいいのかな」って考えるようになりましたね(笑)
-悟りを開いたんですね(笑)
らすてぃー:お父さんが一番うるさいんですか?
のりお:いや、母親もうるさいし、兄貴もうるさいし、「ちょっと自分の話をしていいか?」ってみんな言って。
-話し始めるときに宣言するんですね(笑)
のりお:それで、うちの弟がもう声が半端なくうるさいんですよ。「動くサファリパーク」みたいな。
茶封筒のメンバーもよく知ってるんですけど。「酢を飲めよ」のMVを作ったのがうちの弟で。
-あっ、そうなんですね!
のりお:それと、自分の子どもが生まれたことで一番変化がありました。
子どもが生まれて何が変わったかっていうと、子どもを見てると、昔のこと、「自分は子どもの頃どうだったんだろうな」っていうのを思い出すようになりましたね。
やっぱりうちの子どもは、言うことを聞かない(笑)運動会とかお遊戯会とかあると、1人だけどっかうろついてたり、独特な世界観を持ってますね。男の子で、今3歳なんですけど。
-今一番かわいいときですよね。
のりお:かわいいですね。言うことは聞かないですけどね(笑)
-例えば、将来楽器をやってほしいって思ったりされますか?
のりお:将来何かやってほしいっていうのは…ドラムじゃなくてピアノとかやってくれたらいいのかな。
曲とか歌を、1回聴くと覚えますね。茶封筒の「はとバス」なんかを歌ってますよ。自分でアレンジして。
らすてぃー:アレンジャーさんですね。
のりお:そうだね、アレンジャーだね(笑)
-息子さんは、お父さんがドラムをやっているっていうのは何となく認識してるんですか?
のりお:「たいこ」って言ってますね。自宅でちょっと練習するんですけど、息子がそれを見て、スティックを僕から奪って叩くジェスチャーをやったりとか。
『死なない可能性があるんじゃないかって思ってるんですよね』
10.今生きているこの人生に関するこだわりや、どんな人生にしたいかを教えて下さい
かずしげ:音楽はずっと続けて、できなくなるまで楽器が弾けたらいいかなっていうのは思いますね。
あとはマイペースに。
のりお:「生き続ける」っていうことかもしれないですね。
かずしげ:お子さんには、どうなってほしいっていうのはありますか?
のりお:子どもは、とりあえず学校は行かなくて自分のやりたいことをやってほしいかなって。
YouTube見て勉強しろって今の時点でもう言ってますね、うちの嫁さんは反対してるけど(笑)
らすてぃー:今後、人間が死なない可能性があるんじゃないかって思ってるんですよね。例えばあと80年くらい生きるとして、それまでに「死なない」っていう選択肢が出てくるんじゃないかって。
-不老不死になれるんじゃないかってことですか?
らすてぃー:そうですね。死なないけど動かないっていうのはイヤですけど。これから何が起こるか分からないですけど、引き継ぐことくらいはできるようになりそうですよね。
かずしげ:自分の脳内のデータをってことですか?
-今後の科学の進歩で。
のりお:体だけ替えるとか。
かずしげ:データになったらすてぃーさんが作曲を始めるんですね。
らすてぃー:そういうイメージですね。
のりお:コピペらすてぃー(笑)
かずしげ:曲数の目標みたいなのはありますか?何曲作りたいって。
らすてぃー:曲数の目標は、今は特にないですね。
かずしげ:今、180曲。
らすてぃー:あいみょんとかと同じくらいあるかもしれませんね、曲数で言うと。
のりお:打倒・あいみょんだ。
-茶封筒としては、今後も可能な限り活動を続けていくご予定ですか?
かずしげ:そうですね。どんどん新しいことをやっていけると良いですね。
11.あなたを構成する9枚の作品を教えて下さい
らすてぃーさん
1.aiko 『夏服』
姉貴の影響で聴いていました。どんな曲でも歌詞がなぜかスッと入ってくる、覚えてしまうのは本当にすごいなと思います。「ボーイフレンド」が有名ですが、僕は「初恋」の何も言えなくなるような圧倒的なスケール感が好きです。もはや映画です。
2.竹内まりや 『Bon Appetit!』
山下達郎さんのラジオを昔から聴いていたのですが、最初に好きになったのはそこでよく流れていた竹内まりやさんでした。というのも僕はクリスマスが大好きで、ケンタッキーのクリスマスソングが二つも入ってて、全体的に冬を意識したこのアルバムが大好きでした。
3.oasis 『(What’s the Story) Morning Glory?』
oasisにハマったきっかけは「Cigarettes & Alcohol」のライブ音源だったりするのですが、一番聴いたのはこのアルバムです。当時「DJテツヤのリクエストマスター」というラジオ番組の元旦企画で、一名だけ願いを叶えますという企画に「oasisが好きでバンドを組みたいのでギターが欲しい」と応募したら当選したんですが、もらったのがアコースティックギターで「そうじゃねえんだよな~」とガッカリした思い出があります。なんて贅沢なクレーム。。。
4.浜田省吾 『My first love』
どのアーティストでも「最初のアルバムがいい」とか「初期が良かった」とか言われることってあると思うんですけど、このタイミングで出たこのアルバムが一番良くて、最新が一番って最高だなと思いました。本当に全曲良いアルバム。当時友人を誘い無理矢理ライブに行きました。
5.Foo Fighters 『There Is Nothing Left to Lose』
NIRVANAも大好きなんですが、Foo Fightersはバックボーンも含めて好きなバンドです。Foo Fightersは曲が爽快だったり、美しかったり、ダークだったり、デイヴの人柄がバンド全体にも体現されてて愛着が湧いてしまいます。フジロックでは一人で見に行ったはいいもののテントサイトを買う金がなく、大雨のなか道端で寝た思い出が。
6.アマガミ オリジナルサウンドトラック
人生的に一番大変な時期に助けてもらったゲームが「アマガミ」というギャルゲーなんですが、そのゲームのサウンドトラックです。過去のシリーズは全部やっていますが、このゲームは特別です。曲を聴くと彼女たちとの生活が浮かぶようです。。(ちゃんとしたオタクなので)
7.Michael Jackson 『Thriller』
姉貴のMDで聴いてました。むかし日本公演の映像が地上波で放送されていたらしく、それをビデオに録画したやつを何度も繰り返し見てました。そのライブ映像が郷ひろみの結婚式映像の上にダビングされていたので、ライブ映像の前後が郷ひろみの結婚式映像で良かったです。
8.CAGNET 『ロング・バケーション オリジナル・サウンドトラック』
ロンバケといえば久保田利伸さんのイメージな方も多いと思いますがサントラも好きで、R&Bだったりヒップホップだったり、いろんな要素が楽しめるサウンドになってて幼少期によく聴いてました。適当に流しながら洗濯物を畳むのを手伝ってた絵が浮かびます。
9.BEAT CRUSADERS 『P.O.A. -POP ON ARRIVAL-』
高校時代から組んでいたバンド「専業主婦」でよくカバーしてて、「Japanese girl」は僕らの定番カバー曲でした。当時の彼女と友達とで行ったthe band apart、bloodthirsty butchersとのスリーマン(今思えばめちゃ豪華)では、トリのブッチャーズの音がデカすぎて耳が遠くなり、そのあと彼女も友達も何を言ってるのかまったく聞き取れなくなってしまったので適当に会話してたのを思い出します。
かずしげさん
1. Bill Evans Trio 『Waltz For Debby』
大学生でジャズを始めたときに聴いたピアノトリオの名盤と言われているものです。ビル・エヴァンスのピアノの旋律に対してスコット・ラファロの呼応するようなカウンターメロディのベースラインは60年経ったいまでも色褪せず、リズム/音選びともにお手本としたいプレイスタイルのひとつです。
2.L’Arc~en~Ciel 『True』
ラルクの曲単体だと「Driver’s High」や「STAY AWAY」などのほうが聴いていますが、アルバム通してだと1曲目「Fare Well」から最後まで流して聴いた回数が一番多いと思います。
3.Good Charlotte 『The Young and the Hopeless』
中学から高校にかけて一番多く聴いたポップパンクアルバムです。当時は洋楽雑誌のINROCKを読みながら、MDに録音したこのアルバムを毎日のように何度もリピートして聴いていました。
4.school food punishment 『amp-reflection』
社会人なりたての頃に聴いたアルバムです。こういうクールなバンドがやりたいなと密かに思っていました。山崎英明さんのうねるベースラインは結構練習してコピーしました。
5.Korn 『Issues』
高校生の頃によく聴いていました。フィールディのベースは楽器の音というよりヤバイ破壊音という感じです。茶封筒の「ごはんできてるわよ」という曲のベースラインはちょうどフィールディの気持ちになっていたときにできました。
6.Avril Lavigne 『Under My Skin』
高校生の頃、英語の授業中に机の下でバレないようにずっと歌詞カードとライナーノーツを読んでいました。アヴリルで一番好きなアルバムはこれか1st『Let Go』のどちらかです。
7.sora tob sakana 『alight ep』
会社員になってからでんぱ組.incやBiSHなどバンドサウンドの濃いアイドルをよく聴くようになりました。sora tob sakanaはそのなかでも特にポストロック色が強くて(音楽プロデュースはハイスイノナサやsiraphのGt.照井順政さん)、クールな世界観も好きです。
8.Vulfpeck 『The Beautiful Game』
比較的最近聴くようになったアルバムです。ライブではジョー・ダートがベースひとりだけで弾き続けて徐々にほかのメンバーが入ってくる曲があって、それを観るたびに自分もタイトな安定感を見習わなくちゃいけないなと思います。
9.supercell 『Today Is A Beautiful Day』
こちらも社会人になりたての頃によく聴いていたアルバムです。どの曲も好きですが、特に「Feel so good」は日野賢二さんのベースソロがすごくグルーヴィで、そこだけ何度も繰り返して聴いていました。
のりおさん
1.小田和正 『Oh!Yeah!』
初めて買ったCDです。『ラブストーリーは突然に』より『Oh!Yeah!』の方が好きでした。
2.CHAGE&ASKA 『SUPER BEST BOX SINGLE HISTORY 1979-1994』
チャゲアス大好きです。最近たまに聴いてます。
3.BON JOVI 『Cross Road』
中学校の修学旅行で友達から聴かせてもらって衝撃を受けたアルバムです。人生で一番聴いたアルバムです。
4.Miles Davis 『FOUR&MORE』
高校まではメタル&ハードロックしか聴いてなかったんですが、このアルバムを聴いてジャズの魅力にはまりました。それ以降メタルは聴かなくなりました(笑)
5.John Coltrane 『A Love Supreme』
僕が最も尊敬するアーティストです。この世界観に脱帽しました。
6.STING 『Ten Summoner’s Tales』
ドラマー、ヴィニー・カリウタ大先生が叩いてる歌もの変拍子の決定版です。よく聴いて勉強しました。
7.Dave Matthews Band 『Before These Crowded Streets』
僕の最も好きなバンドです。日本ではあまり知られていないですが…。曲、演奏、アレンジすべてにおいて素晴らしいです。
8.Robert Glasper 『Black Radio』
新しい時代をとても感じた作品です。音楽観を根底から変えてくれました。
9.The Band 『The Last Waltz』
この時演奏した「The Weight」、これこそが音楽だと思いました。
参照動画(YouTube)
【アーティスト情報】
【プロフィール】
2017年結成。
バンド名は「物販のTシャツにプリントしたときに、何の漢字だったらちょうどいいか」で「茶封筒」に決定。
都内のライブハウスを中心に活動し、ライブハウスサーキット等のイベントにも出演経験を持つ。
2作品を各種サブスクリプションサービスで配信中。