第6話

似てる人の発見

最近、観察のし過ぎなのか映画やドラマ、Youtubeを観ていると、そこに出てくる人物と似ている知人を尋常じゃないペースで見つけてしまう。ちょっと怖いレベルで。バチェラージャパンとか見てたら平気で4,5人似てる知人が見つかる。良い機会なので、今回は「似てる人の発見」について考えてみる。


【発見のメカニズム】
 視界に入ってくる人に対し、受動的に「あれ?誰かに似てるな、既視感がある…」とアンテナに引っかかり、そこからは「誰だっけ?モヤモヤするなぁ」と能動的に頭回して答えを出す形が基本になる。能動的に頭を回して見つける時は、大体対象が話してる時の表情で掴める。話してる時の表情が似てないと、顔をかなり意図的に作ってる可能性が高く「似てる判定」は出せない。

 基本的に自分は、人の顔をステレオタイプ・フィルターをかけて認識している。平均と比べてどうか、両目の幅、顎の高さ、エラの張り方、頬骨の出方、みたいな自分の主観の好みよりも世間でいうとどの位置だろう、みたいな見方しかしていない。これは似顔絵を描く際に非常に役立つ。


【似てる=韻を踏んでる】
 個人的にこの「似てる人」というのは、ラップで最近たまに言われる語感踏みと似てる気がする。顔の要素で、母音が似てるタイプだと声も似てて、子音だけがピンポイントで似てると声は全然違う、みたいな感じ。この場合、詩情が人相に相応する。
 恋人がどの動物に似てるか考える、みたいな例える遊びがあるが、あれはとても主観的に存在を近づけて似てるものを見つけている気がする。うまく説明できないけど、高校生ラップ選手権、みたいなノリの「似てる」だと思う。
 そう考えると、入力したテキストと同じ韻を探してくれるラップアプリと、自撮りがどの芸能人に似てるか判定してくれるアプリはやってる事が近い。


【喜びと代償】
 自分は似てる人を見つけるたびに、知人たちがコスプレのカツラを被ってる様な違和感を覚える。
「おいおい、何東大生みたいな振りしてんのよ笑」「先輩、バチェラーじゃないでしょ笑 早くこっち戻って来て下さいよ!」「え?AV出てたの??」とか。
 そうだ、この自分の似てる人を見つける力を最初に自覚したのはAVだったかもしれない。しかし当時喜んだのも束の間、男優に似てる知人もオートで見つけてしまうため、なかなか集中できなくなったのも事実だ。
 だがこれで一つ言えることが。AVも観察なのだ!警察だ!

【記録係】
伊藤晋毅


『観察庁24時』

第5話:『組分け帽子ごっこ』
第7話:ヘボット!DXヘボット!