T-MAN

タイトル:

※本人の楽曲を聞きながらインタビューを読めます

『ポジティブにしたんじゃなくてポジティブな影響を与えた」

8.表現形式に関するこだわりを教えて下さい

T-MAN:影響を受けたのは、これもミーハーかもしらんけど、BobMarley。
あの人の言葉で「財産とか生きている価値とは何ですか?」って言われたときに「どれだけお金を稼いだとかじゃなくて、どれだけ人にポジティブな影響を与えたかというのが、人生大事にしている。」みたいなこと言うてはって、でも実際そうかなと、ポジティブにしたんじゃなくてポジティブな影響を与えた。結局その人が歌を聴いて、こうしようみたいなアクションが大事で、そこまでもっていけたら最高。

歌をうたって、カッコいいって言われたりしたいとは思うけど、そこで終わるんじゃなくて、ライブとか観たりしてその人が何か悩んでたりしていたら、悩んでいることがアホらしいって思ってくれたり、歌を聴いてくれた後にポジティブなアクションをしてくれると嬉しいな。

-その人の今後にも影響がある状態ですね

T-MAN:そういう話を聞いたりするのが生きる糧やな。よっしゃってなる。最終的にそれが自分の生活費になったらいいなというやらしい考えはある(笑)
お金のあれじゃないけど、みんなが元気になって俺がお金できてそこから作品つくって、また元気になって。それでおにぎり食えたらそれでいい。

-レゲエでやることにこだわりはないんですか?

T-MAN:まあ、レゲエ好きやからなぁ。それが何のジャンルであってもいいな手拍子だけの歌とかも作りたいな。手拍子だけで歌をうたったり。そういうのも考えている。

-逆に苦手なジャンル、世界観とかありますか?

T-MAN:あんまりないなぁ。

-音楽に限らず苦手なことってありますか?
 
T-MAN:苦手なこと、漢字かなぁ。音楽流れたら楽しいから。テクノとかもかっこいいよな。最近になってかもやけど、アニソンは好きやなぁ。日本昔話とかアニソンって追求心すごい。アニソンの音の作り方とかすごいやん。技術がすごい。日本人らしいなぁとか。昔はあんまりアニソンを集中して聴いてきたことがなくて、音楽が全部好きやから嫌いはないかもしれない。最近は感じないな、嫌いは。日本昔話は、何枚かレコードをゲットした。

-生理的に避けてしまうこととか?
 
T-MAN:避けてしまうこともないかもしらん。お腹痛いとき、うん。お腹痛いのが嫌い。

9.私を構成する9枚

1.三木道三 『LIVE! FIVE STAR Presents 大和レコーディングス TOUR Vol.2』
18か19ぐらいの時にレコード屋で見つけて買った。昔から何故か好きなアーティストのLIVE音源をくりかえし聴いてて、その情景を想像するのが好きやった。今みたいにYouTubeとか動画とかを知らんくて、ひたすら情景を想像して「カッコエエ!」ってなってた。
このCDを聴きながら想像してた映像は、三木道三さんがLIVE中にJamaicaのdeejayがよくするモモ上げしながらやたらボスって、みんなワーワーなってて、デカいスピーカーから出る声や音が全部デカい扇風機みたいな役割もはたしてて、そこにいてる人ら全員の何かしらのシガラミやイザコザやモヤモヤを、全部ブワーーって吹っ飛ばして行くみたいな映像を思ってた。

2.オムニバス 『SOUL REBEL 2000』
これも一緒。めっちゃシブいLIVE音源。ただ、これは高校生の時に初めて聴いた、日本人が歌うダンスホールレゲエやった。高校の寮の部屋で先輩が聴いてて、当時は先輩に「CD貸して下さい」なんか言われへん環境やったけど、先輩が「これめっちゃええやろ。貸したるわ。」っていうてあっさり貸してくれてめっちゃ嬉しかった記憶と、そのCDの音源が頭の中で流れてる間は、練習とかも全然しんどく感じひんかった。ただ、はやく寮に帰ってCD聴きたいって気持ちが強すぎて、練習には集中できてなかったかもしれへん。

3.Super Cat 『Don Dada』
これは90年代のアルバムやけど、初めて聴いたのは2000年に入ってからやった。ダンスに行き始めてから、どこに行ってもかかってた。今もそう。ダンスじゃないところでかかってたら、めちゃくちゃテンションあがる。カッコいいの塊である。思い出を探そうとしても、聴く頻度が多すぎてわからへん。

4.Hi-STANDARD 『MAKING THE ROAD』
中学校の思い出。運動会でもかかってた。当時CDウォークマンを持ってなかったから、カセットテープに録音して、カセットウォークマンを学ランのポケットに入れて、イヤホンを学ランの中から通して袖からイヤホン出して、授業中に学校の机に肘ついてほっぺた触るみたいにして聴いてた。

5.THE BLUE HEARTS 『ザ・ブルーハーツの凸凹珍道中』
これも中学生。小学生の時に、兄貴や近所のお兄ちゃんが聴いたり歌ったりしてて、なんかカッコええと思ってた。中学生になって、ちゃんとCDで聴いた時に、泣いてまうぐらいカッコよくて笑ってまうぐらい感動した。永遠にかっこええ。中学校を卒業して、兵庫県を離れて鳥取の高校の寮に行く車の中でも聴いてた気がする。自分の色んな人生の分岐点にも一緒に居てたCD。言いたい事が山ほどある。

6.OBIE TRICE 『CHEERS』
これも19歳ぐらいの時に東京のレコード屋で買った。初めは声の図太さとトラックがカッコ良かったから好きになったけど、そっからずっと食らってる。あんまりダンスとかでは聴かへんけど、逆にお店とかの方がたまに流れてる気がする。ヒップホップは中学生ぐらいから兄貴の影響で聴き始めた。

7.Yellow Choice 『いぶし銀』
gachasoundに居た時に、イエチョサンと、昔アメ村のjouleで毎週水曜日の夜中にmilitaryっていうダンスとasylumってダンスをレギュラーでやってて、その時にかけてはったダブとか入ってて、今でもそれを聴くと当時の事を思い出す。

8.BARRIER FREE 『Reggae mix tape』
20年暗い前に発売されたんやけど、最近になって復刻版が発売開始された!これは食らってる人が多いと思う。ラッキー池ちゃんの存在を知ったカセットテープ。この選曲がめちゃくちゃ好きで、レゲエをあまり聴いた事ない人でも自然に口遊んでしまう曲もたくさん入ってると思う。

9.Rockers Island 『IRIE FM』
これは大人なりたてぐらいの時に、家のコンポでカセット聞けたから永遠流してた。ずっと聴いていられた。寝てる時もかけてた気がする。たぶん聴いてる最中に寝てもうたんやとも思う。

『甲子園出たちょっと前ぐらいにおやじが借金を作って、遺書を残して家を飛びだした』

10.子供の頃のエピソードを教えて下さい

T-MAN:小さい頃ってうんことかおならとか好きやん。うんこってギャグ的には好きやけど、実際に自分が踏んだとかなると、周りからバッシングがあって、鬼ごっこ始まるやん。「あいつ踏んでいる」みたいな。それに対して踏み入れられへん、怖いというのがあってんけど、踏むとかのレベルじゃなくて馬糞にハマった。

その時に自分の中で恥ずかしいとかそういうのが一瞬とんだ。村やから、みんな同い年ぐらいで、保育園やから一つ下、一つ上ぐらい、うんこ踏んだらからかわれると思っててんけど、馬糞にハマった。
ハマった時はやってもうたって。顔だけでている状態で先生にひっこ抜いてもらう。石でできたプールみたいなところで、全部洗い流してもらってんけど、その後の何日後かにヒーロー扱いされた。あいつは踏むどころじゃなくて、全部いったって。


「馬糞から引っこ抜かれた幼い頃のT-MAN」

未だにそれはよく思い出す。あんまり小っちゃいときの記憶はないけど、人間っていききったらイケるというのは、今でも思う。
それを思い出したのも最近で、実家帰った時に写真を発見して。そういえばそれぐらいから、こんな性格になったわというのが背中の方ぐらいにあって、思い出した。

-どういう経緯でヒーローになれたんですか?

T-MAN:隣の村の一個上の人の中で「こいつ馬糞刺さってん」となっていて、うんこ踏んだぐらいやと”やいややいや”と言われるけど、「刺さったのはやばくない」ってなって、そこからいったね。
その話は結構最近になってから、プッシュしている。今しか話してないけど。

何でもいきすぎた方がカッコいいと思う。いきすぎているやつって見ていて面白い。「こいつ何すんねんやろう」って。理想かもしらんけど、俺はそうでありたい。後は、良く夜中に目が覚めたら勝手に家を飛び出して外に行くクセがあったから、バーチャンが毎晩俺のパジャマに鈴着けてた。ばあちゃんの部屋の前ぐらいでキャッチされていたらしい。

「家を出るときの参考図」

-話は変わりますが野球で甲子園に出場されたんですね。守備位置はどこだったんですか?
 
T-MAN:セカンド。でもユッキーと石橋がレギュラーやったから、俺は補欠やった。中学を卒業して鳥取県の高校で寮生活をした。甲子園は一回戦で西東京の高校と対戦して負けた。相手チームの応援もめちゃすごいねん。チアガールもすごい。


「熱闘甲子園にて稲田さんとのツーショット」

今も草野球してるねんけど、どこの草野球もそうやけど、人数足りない。
それやのになんでそんなチームあるねんって思う、めっちゃ謎。やりたがりが多い。どこも足りていないな。


-馬糞以外にターニングポイントってありますか?

T-MAN:甲子園出たちょっと前ぐらいにおやじが借金を作って、遺書を残して家を飛びだした。そこから、おやじの携帯電話におかんと家族が「戻ってこい」って。戻って来な死ぬって留守電話を残したらおやじが速攻帰ってきた。その時は高校の寮に居てて直接見れてないけど、親父が帰ってきた瞬間、長男がドラゴンボールみたいに「ドンッ」っておやじを落とした。

家が差し押さえされて、本来はいろいろビクビクせなあかんであろう生活に突入した。引っ越し先のボロボロの家の駐車場に車が来たら、おかんが家で飼っていた犬の口を塞いで、吠えたらあかんって。

「もちかた」って曲のリリックの『あの日訪れた借金取り 今では強く生きているヒントに』はその時のこと。
借金取りの人らも大変やねん。夏の暑い日にスーツ着て。俺も友達の車から家の砂利の駐車場の車の様子を見て、大変やなって思った。水でも差し入れようかな思うぐらい、大変やなと思っていた。


-おやじさんが遺書を残した時ってどんな心境でしたか?

T-MAN:「今はこれだけ借金がある。今から死ぬ。ここの口座になんぼ振り込んでくれ、死んだことによって保険金降りるから」とか、すごい事務的な内容が書いていた。
いとこのおっちゃんが最初に遺書を見つけた。車の中にあって、おやじは歩いてか自転車で出て行って、電話しても全然でなくて、伝言を聞いて血相変えて戻ってきた。

おやじ今は吹田で住んでいるねんけど、元気そうにしているなぁ。そこから、なんかあまり悩むことがないよな。悩むことが減ったというか。

『人生はクローズアップで見たら悲劇やけど、ロングショットで見たら喜劇』

11.今生きているこの人生に関するこだわりや、どんな人生にしたいかを教えて下さい

T-MAN:お金も大事やけど、日本で餓死することもそうそうないし、そう考えたら何かにビビッている時間が損かなと思う。でも、ビビったりできるんやったら、ビビっている時間にその心境をメモるというか、後に知識にできるし、起こる出来事をすべてメモっとく。
それは今でもしている。携帯にメモだらけ。ビビったことも良いことを思いつける素材にするなぁ。全部メモる。

チャップリンが言ってたんかな。人生はクローズアップで見たら悲劇やけど、ロングショットで見たら喜劇。あれは本間にそうやなと思うな。長く話したらネタになるもんな。過去は変えられへんとか言うけど、捉え方によったら変えられるからな。事実は変わらないけど。だから、俺はその方が楽やな。
ネタにした方が俺は好きやから、ネタにするつもりでいてる。

後は出来ることを一個やっといたら、安心するやん。やることがいっぱいあったら、「やることいっぱいある、だるいなぁ」ってめっちゃ思うやん、という間に一個できる。一個やっといたら、一個安心する。一個一個やって、今出来ていないことも将来的に出来るようになったら、調子のれるやん。それを友達とかに話したりして「こうやったらこうできるで」って、アホでもできるで、みたいな。

友達がそれやったりして、一個乗り越えたりしたら、それで話ができるやん。それは面白いと思えるし、そういう一日を増やしていったら、その友達とか周りにいる人にとっても、俺にとってもいい日が増えると思うから、俺は出来ることをやって、できたら友達に言ったりして、友達からも出来たことを教えてもらったりする。
そういうのをしていくのがいいなぁと思ってやっている。
だから、でかいことはできないかもしれへんけど、周りの繋がっている人らで、それなりにちょっとでもいいなぁと思う出来事が、一日に一個でもあればと思って生きている。

多分これからもそうやって生きていくんやと思う。


【アーティスト情報】

T-MAN

【プロフィール】

Japanese Reggae Artist
1984年産まれの兵庫県西脇市出身。
様々なLiveトーナメントでの優勝経験をもち、2018年2月18日にリリースしたSingle「くりかえし」がREGGAE ZION週間総合ランキングで1位を獲得。同年12月15日にリリースしたSingle「もちかた」がiTunesレゲエチャート、REGGAE ZION共に1位を獲得。ストレートなLyricに独特のFlowで現場を魅了し、聴く人を不思議とポジティブな気持ちにさせる歌い手。Reggaeのみならず様々な音楽シーンでその魅力を発揮する注目のArtistの1人である。



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